ノーベル賞を受賞した分散投資理論が通用しない世界。

1990年のノーベル経済学賞は、マーコウィッツの「資産運用の安全性を高めるための一般理論形成」、通称「分散投資理論」が受賞しましたが、2014年にこの理論が覆ってしまったといいます。
それは、欧州中央銀行(ECB)のマイナス金利政策の発動によるものです。

当時の分散投資理論では、特定の株や債券などで運用するのではなく、沢山の資産クラスに分散して投資すれば、リスクが下がり、リターンが向上することが実証されました。
1つの資産クラスの成績が悪い時に、それと反対の動きをする資産クラスの成績は良くなるので、平均して考えれば、運用成績のマイナス化が避けられるというものです。

株がマイナスの成績の時に、債券は通常プラスの成績を出すことが多かったので、多くの投資家はこの二つの資産クラスに分散投資していました。
しかしECBが始めたマイナス金利政策により、今では世界の国債流通額の半分近くがマイナス金利になってしまっていて、9割が1%未満の超低金利になっています。

これで債券はリターンが無いかマイナスになってしまったため、分散投資理論が通用しなくなってしまったというわけです。
老後のための資産運用が必要だと言われている昨今ですが、このように過去の投資理論も通用しない世の中になっているということを認識することが重要だと思いました。